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「自分が英語を流暢に話せるわけがない」、「つたない英語を話すことは恥ずかしい」と思っていませんか?大学では、様々なバックグラウンドを持つ学生が一緒に授業を受けるため、他の学生と自分を比べやすく、落ち込んでしまうこともあると思います。英語力に対して自信が持てないという気持ちは多くの人が持つ悩みであり、そう思ってしまうことは自然なことです。
しかし、どんなに英語力に自信がなくても、英語を使うために行動し続けることで飛躍的に英語力が上がる場合もあるのです。この記事では、TOEIC 360点だった私が、海外大学院進学レベルまで、英語力を向上させた経験を紹介したいと思います。英語力に自信がない、ボストン留学に不安がある、どのように英語力を伸ばせばよいのかわからないといった悩みを抱える方に向けた記事です。
私について
私は、ビジネスデザイン学科4年の友成希和です。今井ゼミに所属しており、持続可能な経営の国際潮流と日本企業の取り組みについて中心に学びを深め、ESG(環境、社会、ガバナンス)課題についての研究を行っています。また、今井ゼミでは、女子大生の目線から世界の読者へ向けて考えを英語で発信するPaletteの運営も行っており、国際広報についても学びました。昭和女子大学に入学してから、様々なことに挑戦し、2022年度にはStudents of the Year、2023年度には学部長賞を受賞しました。学外では、2024年度から駐日英国大使館で半年間、その後、外資の投資アドバイザリー企業でのインターンシップを通して、英語を使った業務を行ってきました。
伸びない英語力
私の英語学習は、大学一年生の時に受けたTOEICの得点が990点中の360点という英語力からスタートしました。英語のクラス分けでは一番初心者のクラスに属し、なかなか英語力が伸びないまま大学2年生で、不安を抱えながらボストン留学に突入しました。私は、悔しい気持ちと「自分が英語を流暢に話せる日は、来るはずがない」と思う気持ちでボストン留学をスタートさせました。
英語の楽しさに気が付く
私が英語の楽しさに気が付いたのは、ボストンでのことでした。昭和ボストンではネイティブスピーカーの教授から授業を受けることができ、マーケティングやマネジメントなどの経営論から米国のビジネスまで幅広く英語で学びました。
このボストン留学で、自分の頭で考える力が急激に伸びました。私は、昭和女子大学公式の初代「ボストン記者」として、ボストンでの留学生活について「Letters from Boston」という英文記事を発信していました。この記事を作成する過程で、読者がどのような記事を読みたいと思うのか、そしてどのようにボストン留学の魅力を伝えられるかということを考えていました。英語力が高くない私にとっては、ハードルの高い挑戦で始めは怖かったですが、ほぼ毎日英文を先生に添削していただき、少しずつ実力をつけていきました。また、自分で考えた記事が他学生や受験生に読んでいただけているということを知った時はとても嬉しかったです。
そうして楽しく英語を勉強している間に、ボストン留学終了時にはTOEIC 610/990点、IELTS(4技能の英語能力試験)で5.5/9.0点を取得し、テンプル大学への単位互換プログラムの参加資格を得ました。
英語を使った挑戦
ボストンから帰国後、米国のテンプル大学の日本校で、国際的な学生と共に学習しました。ボストンでは日本の学生に英語で教えるという形でしたが、テンプル大学では米国の大学に通う学生に授業をするというスタンスなので、より難易度が高く感じました。苦戦しながらも、英語での授業や課題、テストに奮闘し、無事に全ての単位を取得してプログラムを終えました。そのころにはTOEIC 660点を取得しました。
英語力をさらに向上させたいという思いで、学外では、自費でマルタ島に1か月間滞在し、語学学校に通いました。さらに、Women@Dior、 Bloomberg APAC Women in Finance Initiativeなど、国際的なプログラムを利用したり、国際交流コミュニティを立ち上げるなど、英語を使い続ける環境を自分で作っていきました。
学内では、米州立コロラド⼤学ボルダー校のビジネス専攻学生との国際共修型プログラムで日米間のビジネスについて研究しました。また、デンマークのオーフス・ビジネス単科大学の学生とのESGやSDGsについて研究を行うプログラムにも参加しました。この二つのプログラムでは、多くの学生と審査員の前でプレゼンテーションを行うという非常に刺激的なプログラムでした。さらに、昭和女子大学・テンプル大学日本校・ブリティッシュスクール東京による共催シンポジウムのパネリストとして、デジタル技術が教育に与える影響について英語で発表・討論を行いました。このように、大学にある実践的に英語を使うプログラムを積極的に利用し、特にスピーキング力を向上させていきました。
〈学内の各プログラムの経験談〉
テンプル大学単位互換プログラム:テンプル大学ってどんな場所?テンプル大学見聞録
コロラド大学ボルダー校との国際共修:[Imai-Seminar] Joint Project with Colorado University Students! by Akari Kanaya
オーフス・ビジネス単科大学との国際共修:【BAA-SWU Joint Summer Program 2023】8月1日プログラムスタート!
昭和女子大学・テンプル大学日本校・ブリティッシュスクール東京による共催シンポジウム:SWU・TUJ・BST 3校合同シンポジウム!データサイエンスについての討論
英語を使ったビジネス経験
大学4年生になると、自分の英語力で仕事ができるのか気になりだしました。そこで、駐日英国大使館のインターンシップに応募し、英語での面接を経て合格しました。インターンシップが始まると、英語を使って仕事をすることの難しさに気が付きました。この時には、日常的な会話を英語でできるようにはなっていましたが、メール文や専門用語など、初めてのビジネス英語に圧倒され、自信を失いそうになっていました。しかし、ある日行ったプレゼンテーションで、これまでの努力を発揮することができました。とても緊張しながら、10名程度の前で行ったプレゼンテーションでしたが、プレゼンテーションが終わると「とても落ち着いていたね」「場慣れしていて驚いた」「素晴らしかった」と褒めていただくことができました。これは、大学3年生の時に参加したコロラド大学やオーフス・ビジネス単科大学との国際共修で行ったプレゼンテーションで得た能力を発揮できた瞬間であったと強く感じました。
駐日英国大使館での半年間のインターンシップを終えた後、IELTSの得点は6.5点に向上していました。特に、スピーキングは7.0点とこれまでの最高得点を更新しました。現在は、外資投資アドバイザリー企業のインターン生として、英語を使って様々なことを学びながら、業務を行っています。また、昭和女子大学卒業後は、欧州の大学院進学を目指しており、学習に日々励んでいます。
大学4年間かけて英語力を向上させた私が伝えたいこと
英語の学習で最も必要なことは、英語を使い続けるということです。私の場合、机に向かって学習するよりも、英語を使って自分の経験を発信してみたり、実際に英語を使って海外の学生とコミュニケーションをとったりと、「英語をツールに自分で考えて行動すること」で英語力が急激に向上しました。そして、何よりもラッキーだったと思うことは、大学に英語を実践的に使う機会が数えきれないほどあったということです。ボストン留学、テンプル大学の単位互換プログラム、コロラド大学やオーフス・ビジネス単科大学との国際共修など、どれも貴重な実践的に英語を使える機会でした。コミュニケーションの中では、英語力が足りず困難を感じることもありましたが、それでも止まらずにひとつ一つの挑戦をやり遂げることで、一歩一歩進むことができました。
是非、現在の英語力で「自分は英語ができない」と決めつけて、このような機会を無駄にしないでください。英語は言語です。どれだけ自分一人で勉強しても、使わなければ、使いこなせるようにはなりません。言語を習得するには、文法や単語力だけでなく、その言語の背景にある文化に触れ、その言語を話す時の表現の方法を知り、その言語を使ったコミュニケーションを学ぶことが非常に重要です。是非、怖がらずに一歩を踏み出してください。一歩を踏み出せば、人前で英語を使う度胸を身に着け、さらなる大きなチャンスを手に入られるでしょう。