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(TAのバトン) 特別インタビュー 2-1

みなさんこんにちは!

ビジネスデザイン学科3年宮田悠里です。本日は昨日に引き続きTAのバトンをテーマに行ったインタビュー企画についての記事をお届けします。

私たちがインタビューをさせていただいたのは、私たちのTAをしてくださっていた先輩で2022年3月に卒業した小山田みやびさんと、小林千夏さんです。この記事では、なぜTAにチャレンジしようと思ったのか、実際にTAをやっている時に大変だったことをお聞きしました。そして次の記事では、社会に出た今だからこそ思うことや、TAをやっていたからこそ得られたスキルなどを深掘りします!

社会人1年目でお忙しい中、合間を縫ってZOOMでのインタビューに応じて下さったお2人には本当に感謝しています。また、お2人の担当クラスの生徒であり、実際に先輩方に憧れてTAに挑戦した私にとっては本当に光栄な時間でした。

それではインタビューをお届けします!(以下敬称略)

宮田,杉山(現役TA): 本日はよろしくお願いします!

小林,小山田(先輩TA):こちらこそよろしくお願いします!

Qお二人がなぜTAになろうと思ったのか聞かせていただけますか?

小林(先輩TA): 最後の大きなチャレンジの機会になるかなと思ったからです。昭和女子大学にはプロジェクトや留学など様々なチャレンジできる機会があったけど、3年生になると一気にそういった機会が減ると感じていて、だからこそ最後にチャレンジできる機会として参加しました。

宮田(現役TA): プロジェクトは今までどんなものをやっていたんですか?

小林(先輩TA): 1年生の時は地域活性化だったり、マーケティング系のものだったり。今まで参加してきたものから得るものは大きかったので、やりたいことはやろう!という思いからTAもチャレンジしました。

小山田(先輩TA): 私は理由としては大きく2つあります。1つは1年生の時に3年生のTAに助けてもらって授業だけでなく大学生活のことまで教えてもらい、それがきっかけで大学生活の楽しみ方などを知ることができたので自分も3年生になったら還元したいなと思っていたからです。2つ目は千夏(小林先輩)と同じく今まで様々なプロジェクトに参加している中で、自分の中でステップアップできている自覚がありました。自分発信で何かを行うことは1、2年生でできてきたと思いました。3年生になったからには自分が持っているものを活かして還元することがしたくて、それができるTAにチャレンジしました。

杉山(現役TA): かっこいいです。素敵な理由ですね!

宮田(現役TA): 今まで参加していたプロジェクトについて教えてください。

小山田(先輩TA): 学校関連で言うと、1年生ではクラス委員やボストン留学の際のウィングリーダー(寮長)をやっていました。そのほか、企業とのビジコンだったり、企業の方とタッグを組んでイベントを企画するようなこともしていました。

杉山(現役TA): 小林先輩にお聞きしたいんですが、今まで色々なプロジェクトをやってきた中で最後の大きな挑戦の機会としてチャレンジされたと言うことでした。プロジェクトに比べてTAの難しかったところはどういうところですか?

小林(先輩TA):そうですね…やっぱりどれも大変ですが、TAは他と比べても「責任感」が重要だったという点だと思います。他のプロジェクトは「自分がやりたいこと」がメインで始まると思うんですけれど、TAはそもそもの主体は「1年生」なので、自分が行う授業で1年生に与える影響までしっかり考えないといけなくて。今までそういったことを考えてこなかったからこそ(他のプロジェクトと比べてTAの)ハードルは高かったように最初は感じていました。でも、経験しなければこうした責任感は学べなかったと思うので、今ではやってよかったなと思っています。

Q TAをやってきて大変だったこと、工夫したことを教えてください。

小林(先輩TA):(2020年は)「オンライン授業が初めて始まった年」だったので、オンラインで授業をどう運営していくか、という点です。カメラオンは習慣にならないと抵抗感があると思うのですが、オンすることによって得られるメリットは私たちTAだけではなく授業を受けている1年生にもあると思っていました。グループワークがやりやすくなるんだよ!など、しっかり根拠を伝えることで「カメラオン」という行動につなげるというのがTA同士でも工夫したし、大変だったなと感じることですね。

小山田(先輩TA):確かにね。物理的な環境にも影響されるからカメラオンって難しい問題だったよね。

宮田(現役TA):そうですね。カメラオン少なかったですよね。

小林 小山田(先輩TA):(苦笑)

小山田(先輩TA):全部の授業がカメラオンならみんなも抵抗感なかっただろうけど、カメラオフでもいい授業もある一方でこの授業はカメラオンだったので、なかなか難しかったところもありますね。

宮田(現役TA):お2人のC組の授業では、授業の最後のスライドが「時代」をテーマに縄文時代の家から徐々に近代に近づいていく画像が載っていたのが印象的だったんですけれど、あれも何かの工夫だったりしたんですか?

小林(先輩TA):懐かしい!

小山田(先輩TA):たしか、「おかえり」っていうのをアットホームにしたいっていうのがありました。(Zoomの)ブレイクアウトセッションで違う部屋に別れたあとクラス全体に帰ってきた時に、「戻ってくる感覚」をどうしたら届けられるか考えて、「おかえり」って言葉を使おうとなりました。「おかえり」も言葉だけでいうこともできただろうけどビジュアルをつける?って考えて、家の画像をTAで調べて。そんな時に歴史が好きなTAが昔の家を使う?ってアイデアを出したのをきっかけに、竪穴式住居とかの画像から最後のゴールを近代にしようってなったように思います。

小林(先輩TA):そうだったね。意外と最終回に近代まで間に合わないかも!って焦ったよね?

小山田(先輩TA):急ピッチで進化させたよね。

宮田(現役TA):そうだったんですね。

杉山(現役TA):今の話でお聞きしたいことがあるんですけど、「ブレイクアウトからメインルームに帰ってくる」、というところに着目した理由が気になったので、もし覚えていれば教えていただきたいです。

小林(先輩TA):ブレイクアウトって少人数かつカメラオンだからわちゃわちゃ話せてたのに、メインルームだと大人数かつマイクオフで硬い空気になってしまっていて、TA同士でブレイクアウトの時の空気感を維持したい!って話したことが振り返りの時に挙がっていたんです。どうしたらそのブレイクアウトの時の雰囲気をみんなが保てるかということを考え始めました。

小山田(先輩TA):そうだね。あとは、「1年生のクラス」のなかでみながお互いにクラスの中で頼り頼られの存在になれるようになってほしくて、でもクラスとして授業を受けるのは基礎ゼミの授業しかないので、そのクラスの中でいかに1年生同士が授業の中で信頼関係を築けるか。それを考える中で、私たちTAのなかで「暖かい雰囲気」「明るい」「楽しい」というのをテーマに行動したっていうのもあります。

杉山(現役TA):そうだったんですね。とても納得できました!!

小山田(先輩TA):よかった。「おかえり作戦」よかったね。

杉山(現役TA):すごくいいです。とてもあったたかったんだろうなと思います。

宮田(現役TA):(先輩たちの授業は)暖かい雰囲気でした。私たちが授業をやった際は対面だったんですが、盛り上げるとかアットホームな授業をするという点でかなり苦戦しました。先輩方は初めてのオンライン授業でオンラインという環境にもかかわらず素敵な環境づくりができていたと思います。他に「実は工夫していたこ」はありますか。

小山田(先輩TA):ちょっとした反省みたいなのが実はあって…。私たちのクラスでは「明るく」ちいうのが最初にあったので、「明るくいこう!」とか「声のトーンは高く!」とか授業始まる前に雑談をしておくことでいい空気感を作る、ということをしていたのだけど、次第に、「TAって先輩なの?先生なの?」ということを考え始めるようになりました。最初の頃はめちゃめちゃ明るくやりすぎちゃってたので、「オーバーすぎたかな?」、「私たち小学生じゃないんですけど!」と1年生に思わせちゃってたかな?という反省があります(笑)

宮田(現役TA):あんまりそんな印象はなかったですよ。楽しい授業でした!でも確かに、対面で私たちが授業をしていた時も、ちょっとオーバーすぎるかな?とか、小学校の先生をしているような気分になったりすることもありました。

杉山(現役TA):そうなんですよね。どうしても年下の子たち、と思うとそういう意識になってしまい、やりすぎてしまうこともありました。でも発表の時とかにとてもしっかりしている1年生がいたりして「私たちよりしっかりしている!」って驚かされることもあったり…

小山田(先輩TA):あるある!

小林(先輩TA):あとは今の話に関連するところでもあるんだけど、やっぱりみんなそれぞれ違う価値観や考え方を持っていて、それこそグループワークの授業は明るく楽しむものだって考える人もいれば、考えるときは真剣にやりたいっていう人もいたと思うので、私たちが勝手に「明るくする!」って決めつけてやるのはそれをよしとする人もよくないと思う人もいるわけで。そういう多様な考え方があるということを踏まえた上で、じゃあどうしたら全員にとってプラスになって楽しく、成長につながる授業をできるかというのを考え切れていたかというのは、今でもわからないことだし、TAとして重要なことだったなって思いますね。

小山田(先輩TA):確かに。授業をする目的や狙いは各TAごとに教科書に定められている以外のことでも考えていたと思うんだけど、そのなかでも「楽しい明るい授業」は良いとされているというかいいこととされているけど、明るい授業が目的ではない生徒もいるわけで、「こうなってほしい」という理想の状態に1年生を近づけるために、このクラスの1年生に対しては「明るく楽しく」がベストなのか、「ほんわかムード」なのか「体育会系」の雰囲気がいいのかというのを、クラスの生徒のカラーに合わせて考えた結果、私たちは「明るく楽しく」っていう結論に辿り着いたのかなって思いますね。

Q 先輩方は本当に仲の良い印象でしたが、TA同士でのぶつかり合うことはありましたか?

小山田(先輩TA):うん…あったよね?

小林(先輩TA):あったね…夜中に意見のぶつかり合いはあったよね。TA同士でも価値観は色々あって、運営の方法に対しても「もう少し効率的にやったほうがいいんじゃないか」、「ここはもう少し考えたほうがいいんじゃないか」などありました。でも、こういう意見は普段から惜しまずお互いに言い合おうという雰囲気を自分達で作ってきたから、ぶつかり合いながらもうまくできてきたんじゃないかなと思っています。

小山田(先輩TA):私もそう思う!今TAやってる人も共感できると思うけど「人を否定するんじゃない。だけど意見に対しては否定する」というマインドというか関係性を構築できていたほうがやりやすいだろうなって思うし、その関係性というか、「あなたの意見に対して反論があるだけでその人自体に何かとやかく言いたいというわけではないよ」っていうのをしっかりお互い理解していたからこそ、アイデアを出して1つにしていくっていうのがうまくいっていたんじゃないかなって思います。

宮田(現役TA):「人じゃなくて意見に」っていうことですね。なるほど。心に沁みました。

杉山(現役TA):私も共感しながら話を聞いていました。私たちも結構ぶつかり合いがあったので。

小林(先輩TA):でもぶつかり合いはあったほうがいいと思う。言いたいことはしっかり伝えたほうが自分達もやりやすいしそのほうがいい結果にもなるしね。

杉山(現役TA):ありがとうございます。

こうしたTA経験は、今の仕事にどうつながっているのでしょうか?後半のインタビュー内容に続きます!