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【藥袋ゼミ】2020年度後期:ラコルベイユ・ブランドレゾナンスプロジェクトの成果とその後の展開

皆さん、お久しぶりです。
藥袋ゼミ06期ゼミ長の村上慧里子と、副ゼミ長の柳本華奈です。

私たちが3年生後期で提案させていただいたブランド・コミュニケーションが、和田さん、坂梨さんをはじめとする連携先企業の井関産業株式会社ラコルベイユ事業部の皆さまのご尽力によって、ひとつのかたちになったことをご報告いたします。

まず始めに、私達の提案を振り返ってみましょう!

下着用洗剤を担当した班は「下着用洗剤から多目的洗剤へ」というアプローチを行い、使用シーン拡張による新ターゲットの創出を主張しました。柔軟剤を担当した班は「柔軟剤の使い分け文化」によって若者ユーザーを増やす道筋を考案しました。
そして米ぬか配合クレンジングペーストを担当した班は、従来の「クレンジング=化粧落とし」というステレオタイプではなく、「夫婦のシェアコスメ」という新たなポジショニングの可能性を訴えました。

これら3班に共通する重要なマーケティング目標は、顧客ライフスタイルとのマッチングを考え、ナチュラル&オーガニックというラコルベイユが大切にしてきた価値から商品に対するイメージを定着させ、その延長上に新しいターゲット、新しい消費場面を発想・提案することであり、これに沿った具体的な顧客像や店頭プロモーションを複数検討したわけです。

私達が発表した2月のプロジェクト報告会では、安並社長をはじめ井関産業の皆様から高い評価を頂戴し、その模様は、業界紙の日用品化粧品新聞でも紹介されましたが、その日から、これら提案の具体化にむけたラコルベイユ事業部の奮闘が始まりました。ラコルベイユ事業部の皆さんは、近々の課題として、主力商品である柔軟剤に絞って、顧客の“私らしさ”を重視したポジショニングが顧客に伝わるような店頭プロモーション施策を、取引先の小売店頭で展開できないか、流通への営業活動に取り組んでくださいました。

熱意ある営業と厳しい交渉の末、大手ドラッグストアと合意した新しい売り方は、従来のようなカテゴリやメーカー毎の棚割や陳列ではなく、訴求する顧客ライフスタイルが異なる大手日用品メーカー2社とラコルベイユ、大手ドラッグストアが提携して、顧客が商品をライフスタイル別に比較選択できる柔軟剤の企画棚となっています。これは、メーカー間で熾烈な競争が行われている小売店頭において複数の競合が協力してひとつの棚割をつくりあげるという点で業界初の試みであり、とても珍しく意義深いこと(藥袋先生談)です。この陳列棚は、今年8月に約200店舗にて展開される予定となっております。これによって、ラコルベイユの柔軟剤が、顧客に対して明確にポジショニングされることが期待されます。

私達との協働プロジェクトの成果の一端を、連携先企業の皆さんが、こうした新しい売り方に繋げてくださったことは、とても嬉しく光栄なことです。このことは、単にプロジェクト活動の成果がかたちになったというだけでなく、私達がゼミで取り組むマーケティング研究の上でも、新しい売り方創造の論理を学ぶ貴重な機会とさせて頂きました。マーケティングって面白い!!
皆さんもお店に行った際にはラコルベイユブランドの世界観を知って、是非試してみてください。