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こんにちは。藥袋ゼミ3年の中野紗里です。
藥袋ゼミは前期に行った「無印良品」Health&Beauty部門のリブランディングに関するプロジェクトを行いました。前期は2チームに別れ、それぞれ異なるミッションを設定し活動を行いました。
私が所属するチームのミッションは、「リブランディングを経た無印良品が顧客に対しての発信で共感や支持を得るための、店舗店頭及びオンラインにおける対顧客ブランドコミュニケーション計画を立案する」ことでした。このミッションを遂行することを目標に、以下のような研究を行いました。
無印良品のHealth & Beauty部門の商品、特に発酵導入美容液などはSNSで話題になることが多いため、私たちは「BUZZ現象」がどのように発生するかを分析し、それに対応するプロモーション戦略の必要性を提起しました。そこで、私達は、まず無印良品のHealth&Beauty関連ブランドに関連した投稿の推移を追跡し、「BUZZ」の状況を定義しました。「BUZZ」を研究した結果、無印良品のHealth&Beauty商品に関するBUZZ現象は「スパイク型」と呼ばれるもので、投稿後約2時間でピークを迎える特徴があることが分かりました。そして、それにあたるSNS上の投稿をすべて集めてテキストマイニングを行いました。集められたテキストの中から頻出頻度の高い単語を抽出した結果、BUZZの際には、商品の「成分」に関連する単語が多いことも明らかになりました。これらを基に、最適なSNSプロモーションを提案しました。
さらに、私達はデジタルコミュニケーションの改善案として無印良品専用アプリである「MUJI Passport」の利用方法の仕方や、公式LINEでの適切な通知回数についても考えました。また、約100人を対象としたアンケート結果をもとに店舗内の商品陳列の分かりにくさを改善するため、QRコードを使用した陳列方法を提案しました。無印良品店舗の空間づくりに矛盾しない形で、お客様により手に取ってもらいやすくなるような商品の置き方やPOPを考えました。
一方、もうひとつのチームは「無印良品」H&B部門がエンドーサーブランドとして確立させていくために、H&B部門がベンチマークすべき適切な競合ブランドを設定することを目指して、全く他業態で独立店舗を持つブランドと比較し、「無印良品」H&B部門が独立店舗を構えると想定した場合に実現する対顧客ブランドコミュニケーション計画を立案する」というミッションのもと、活動をしました。想定される独立店舗のテーマを「初めての一歩を無印で、安心の美しさを無印から」と設定しました。このテーマになった背景として、無印良品の強みである価格と高品質の2点が挙げられます。
IPSA、THREE、SHIROの3ブランドを競合として選定し、無印良品H&B部門が独立店舗を出店する最適な場所を提案しました。顧客層、価格、業態など様々な角度から比較した結果、7つの候補地の中からルミネ新宿1が最適な出店場所と結論付けました。
新宿ルミネ1に選定された理由は以下の通りです。
1.新宿区内には無印良品の店舗が7店舗あり、欠品リスク発生時の対応が容易。
2.ルミネ1にはIPSAとTHREEが、ルミネエストにはSHIROが出店しており、競合分析に適した環境。
3.若者をターゲットとし、新宿ルミネも同様の層を対象としているため購買機会を多く得られる。また、新宿は学生の通学や乗り換え地点であり、多くの若者が行き交うエリアである。
前期のプロジェクトを通じた私たちの提案に対し、無印良品のマネージャーや社員の方からコメントをいただくことが出来ました。BUZZに関する現状や、私たちでは気付くことが出来なかったブランド展開についてご指摘いただき、貴重な学びの機会となりました。
私たちゼミメンバーにとっては初めてのプロジェクトということもあり、壁にぶつかりながら思考錯誤を繰り返しましたが、ゼミ生全員で協力して取り組むことができました。実務家をお迎えしたプロジェクト回のゼミでは、提案した施策への厳しい指摘を受ける一方、肯定的な反応をもいただき、大きな励みになりました。特に、私達の仮説が的を得た時の達成感は格別で、忘れることができません。タイトなスケジュールの中、実務家の方に発表する資料を作るために理論や証拠を探しまとめる作業は大変でしたが、将来必ず役に立つと感じています。
この場を借りて、このような貴重な機会を設けてくださった良品計画様、アントワーヌ様、薬袋先生に心より感謝申し上げます。
現在、後期のプロジェクトはリラクゼーションドリンクの販路拡大や新規顧客開拓を目標に活動しています。前期、後期にわたり、プロジェクトリーダーを任せていただいているので、前期に学んだマーケティングの知識や手法を活用し、前期の反省を活かしながら活動したいです。