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【GB学部10周年】教員インタビュー① 今井章子先生

こんにちは。

グローバルビジネス学部10周年PJ制作チーム、ビジネスデザイン学科3年の新井楓夏です。

グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科と会計ファイナンス学科でそれぞれ1年生の必修専門科目を受け持っている先生方に、10周年を記念してお話を伺いました。

本日はグローバルビジネス学部長の今井章子先生の記事をお届けします。

今井章子教授

Q:学部・学科の魅力は何だと思いますか?

A:この学科は2013年に首都圏の女子大学では初めてできた、ビジネスを専門に学ぶ学部です。1985年に男女雇用均等法ができ、それから育児介護休業法含め、法律上は女性が仕事を持って働く制度がどんどん整備されています。しかし、ビジネスの中心地である東京、首都圏の女子大学でそれまでビジネスを専門に学ぶところがなかったという事実には、かなり驚かされます。ビジネス界で活躍する際に大事なのはその人自身の気概や才覚であって、男性か女性ということは本来は関係ないはずです。しかし、ジェンダーギャップ指数に表れているように、日本における女性と男性の格差は激しい。特に政治と経済分野でその差が顕著です。この現実をきちんと踏まえつつ、ビジネスを専門的に学ぶことができるというのが、我が学部学科の魅力ではないかと思います。

Q:先生の専門分野について教えてください。

A:私はグローバルビジネス学部に所属していますが、学んだのは行政学です。ハーバード大学ケネディ行政大学院というところで、世の中の仕組みや人々の認識がどう変革すればより良い社会になるか、というようなことを徹底した議論を通して考える経験をしました。
 そのときの経験を活用して、ビジネスデザイン学科で授業しているのは、女性に限らず、現代のこの多様な時代にどうリーダーシップを発揮したらいいかを考える「グローバル発想とリーダーシップ」。それから、今日やっていることが10年後100年後も問題なく回っていくような社会にしようという意味での「持続可能性=sustainability」に関して、ビジネス界はどのような責任を果たせるかを学ぶ「Sustainability & Business」 という英語で行う授業も担当しています。また、女性のエンパワーメントや環境問題・人権など、ビジネスを取り巻く様々な社会問題に対し、​どのように政府、国際機関、市民団体などと企業が連携すれば良いかを考える「Global Governance & Business」という授業を日本語と英語を交え展開しています。そして、グローバルビジネスに関わるからには、世界の事情を知る必要があると思い、2022年度から新設された「国際情勢入門」という1年生の必修科目も担当しています。

Q:大学で幅広く学ぶ醍醐味は何ですか?

A:そうですね、やはり知識に勝るアセットはないと思うのです。
 企業で役立つ技術を身に付けたり、資格を獲得することも大事ですが、そうしたスキルの基盤には、自分らしくあろうとする軸、あるいは「生きがい」のようなものが必要です。
 自分らしくあるには何が重要だろうと考えた時、私はその中の一つに「知識の獲得」があると思います。一度自分で学んだことは、忘れさえしなければ、誰にも搾取されず、盗まれもしない。皆さんの脳内、体の中に染み込んだ知識は一生使えるわけで、大学で幅広く学んでおく、特に学生たちがこれから生きていく世の中はどうなっていくのかについて、政治経済的に学んでおくと、その後の人生の一つ一つのステップが変わってくると思うのです。
 例えば今、第1期の卒業生は30歳目前だと思うのですが、そろそろライフステージが変わるかもしれない。転職するか、人生のパートナーを得て家庭を持つか、あるいは子どもを持つか。そのような転機では、人はだれかにゆだねることなく、自ら様々な決断をしなければなりません。もちろんあまり深く考えずに「ま、これでいいや」と決めるのも人生の一コマとして悪くないかもしれません。しかし私は、せっかく大学でビジネスと女性を取り巻く実情や、女性政策、環境、人権、社会保障、国際情勢などを学んだからには、日々身の回りで起こる小さな出来事と、これら大学で身に付けた事がらを結び付け、自分に合った賢明な選択をしてほしい。そうすることで人生がより豊かになっていくと思いますし、内面が充実している人が増えれば、その社会は自然と良い方向へ向かうと思うのです。学ぶ醍醐味というのは、その学びが誰にも盗まれない知識財産になることと、それを生かして皆さんの人生がリッチになることだと私は思います。

Q:これからどういった学部・学科にPower upしてほしいですか?

A:この学校の特徴でもあるのですが、学生と教員の距離が近い。でもだからといって私たち教員の目線で学科のpower upを目指すのではなくて、学生たちとともに、将来どのような社会にしたいのか、そのためには、何を学ぶべきなのかを対話し、そこから学生たちが「私たちが学ぶべき方向はこれだ!」という声が湧き出てくるような、そんな自己発展型の学科であってほしいと思います。教員は、そういう学生たちを、自らの知識や経験によって誘う存在、頼りになる伴走者なのだろうと思います。
 学部10周年に寄せて、もう一つ私が思うpower upは、昭和女子大学グローバルビジネス学部卒業生のネットワークを非常に強靭な最強のビジネスウーマン軍団に育てたい、ということです。社会に出てしまうと、組織の壁を越え、年代を超えて、何でも相談できる相手は、そう簡単には見つかりません。仕事の悩み、ワークとライフの葛藤、時にはビジネスや起業のアイデアの切磋琢磨もあるかもしれません、鎧を取った「素」の自分を出せる安全なネットワークとして、大学の同窓というのは大変素晴らしい場だと思います。有数のビジネスウーマンネットワークを、本学グローバルビジネス学部を中心に育てていってほしいと願っています。

Q:最後にメッセージ

A:本学には、グローバルビジネス学部とかなり近い関係にある「現代ビジネス研究所」があります。私はいまそこの所長も兼務していますので、少しそのお話を。この研究所(通称・ビジ研)の特徴は、男女を問わず社会人が研究員となって活動できるところです。
 大学を卒業しビジネスウーマンとなったあとも、みなさんの上には様々な課題が降りかかってくることでしょう。そんなとき、会社とは違う「二枚目の名刺」を持って、自分の興味関心のあることを個人やグループで研究してみたい、学生たちとプロジェクトを通して協働したい、という人々に、ぜひ、このビジ研の社会人研究員制度を活用していただきたいと思います。毎年募集しています。
 以上です。ありがとうございました。


これから他の先生方のインタビュー記事も続きますのでお楽しみに!