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【留学レポート】フィリピン通信 vol.4

フィリピンに留学中の平尾ゼミナールの神山ひかるさんから留学レポート第四弾が届きました!

是非、ご覧ください。

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「あなたはドゥテルテ大統領を支持しますか?」

フィリピンのドゥテルテ大統領については日本でも度々話題になっているだろう。
最近特に注目されているのが彼の行う麻薬撲滅戦争だろう。そこでは政府と政府が雇った武装グループによって、法を無視して2ヶ月で2400人もの人々が殺害されている。これは、逮捕や裁判など通常ならば法を介して行われるべき過程をすっ飛ばして多くの人を殺害しているということになる。そのため、中には全く関係のない人が巻き込まれて殺されるケースも少なくないし、またそれに対して誰も責任を取ってくれないというのが今の現状だ。逆に言うと、このくらいやらないとこの国は変えられないという事態の深刻さの表れかもしれないが、やはり、この強行される麻薬撲滅戦争、警察や武装グループに非合法的な殺人を許可して密売人を片っ端から一掃するという手段に私は反対である。これは脅しによる一時的な抑止力なだけで、根本的な解決には繋がらないと思うからだ。
それよりも、どうして彼らが薬物に手を染めるに至ったかの原因を見つけることの方が重要ではないか。実際に、薬物乱用者の多くが貧困層で十分な教育を受けていない人達だという。教育機会の均等や生活福祉の向上、不足しているリハビリ更生施設の増設など、問題の原因を解消するための対策にもっとお金をかけるべきだと思うし、密売人殺しよりも麻薬によって命を落とす人々を減らす為にはどうすればよいかを考える必要があると思う。

完全に人権を無視したドゥテルテ大統領の統制は、多くの諸外国や人権団体から強い非難を浴びつつも、国内の支持率は依然として、90%を超えている。
アメリカのトランプ氏然り、どうして極端な発言をする人が多くの支持を得るのだろうか。恐らく、それは、貧富の差が広がり犯罪もなくならない上に、政治への不信感で国民の不満が蓄積すると、彼らのような人が国民の怒りの代弁者となって人気を得、「正しい事を言う正直者だ」と評価される。更に、フィリピンにおいては、およそ400年にも及ぶ植民地時代背景と貧困等の根深い社会問題も大きく影響しているだろう。最近話題になったオバマ大統領に対する「売春婦の息子」発言もその部分だけを切り取れば恐ろしい暴言だが、国民はかつて自分達を支配し、負の遺産を残していった、そんな大国をも恐れない大統領を強く支持し、自らのプライドを重ねているように思う。ドゥテルテ大統領は今後も、周りがどんな事を言おうともこれまで通りの方針を貫くと強調している。彼が気にするのはあくまで国民の支持率だけである。

もし皆さんがフィリピンのような国に住んでいたら、彼のような政治家を支持しますか?

<DOJ職員さんにインタビュー>

保護観察局の仕事は簡単に言うと罪を犯した人間が社会に戻りより良い生活をする為のサポートで、決して簡単ではない仕事だ。今回は、私がお世話になっているマカティオフィスのお二人にこの仕事をする上で大切にしていることや、喜び、辛かったこと等を伺った。いつも明るくて優しい私の尊敬する人達だ。

クライアントとのコミュニュケーションで大事にしていることは?

Cさん:私が一番大事にしている事は”HONESTY”(誠実さ)だ。彼らに真実を述べるように伝え、その事が彼らに対するより良い理解と助けに繋がる。
Lさん:クライアントに保護観察において与えられた資格が何かをしっかりと伝えること。

 この仕事の喜びは?

Cさん:僕のクライアントが自らの人生をより良いものに変え、コミュニティーのproductive citizenとなるのを見れた時。それから、彼らが保護観察・仮釈放の期間を終えて”ありがとう”と言ってくれる時にも喜びを感じるよ。
Lさん:私は保護観察請願者が刑務所から出て家族との再会を見た時、そして更生するチャンスと自尊心を取り戻すチャンスを得ることが出来た時に喜びを感じるわ。

この仕事の辛いこと、大変なことは?

Cさん:自分にとって最も辛いことは、クライアントが私のアドバイスや指示に従わず、別の犯罪を犯してしまった時。
Lさん:私にとって辛い瞬間はクライアントが協力的でない時。そんな時は、「プロフェッショナルであれ」と自分に言い聞かせているよ。

クライアントを信頼関係について

Cさん:クライアントを信頼する上で最も重要なのはコミュニケーション。良い事であろうと悪い事であろうと、彼らが自分自身について話し始めた時が、彼らが真実を語る時だと徐々に分かってくる。そして、彼らが自分自身のより良い人生の為に歩み始めた時に初めて僕は彼らの事を信頼に値すると言える。

この仕事をする上で若いスタッフへのアドバイス

Cさん:常にベストを尽くして、自分の仕事により一層の努力をすること。フレンドリーでいること、そして難しい課題や困難はその仕事のほんの一部だから、常に自分自信を持って、解決できると信じる事。
Lさん:私たちはクライアントをサポートし指導する立場であるから、常にフォーマルで信頼に値する人でいることが大切。彼らのどんな状況にも流されてはいけない。常にポジティブであること。全ての嵐の後には虹があり、それは私たちにより良い所への希望を与えてくれる。

9月はあっと言う間に過ぎていった。授業やインターンは大変だけれど、楽しいことも沢山あった。ずっと興味のあったスキューバダイビングの授業が始まり、今はまだプールでの訓練だが既に楽しくて、早く海に潜れる日が待ち遠しい。授業で仲良くなった友人宅でのポットラックパーティーに誘っていただき、日本チームはカレーとお好み焼きを作ったのだが、とても好評だった。残り4ヶ月も色んな事に挑戦して、恥をかきつつ、頑張りつつ、毎日を楽しんでいきたい。

平尾ゼミナール 神山ひかる

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