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― デンマーク BAA との国際交流授業 ―
こんにちは。今井ゼミ3年の最上友貴です。
ゼミ応募期間に合わせ、本記事では今井ゼミ3年生が今年度取り組んできた活動の一部をご紹介します。
BAA(Business Academy Aarhus)から講師を招いた特別授業
6月、本学と交流のあるデンマークの Business Academy Aarhus(BAA) より、Jeanette 先生と Casper 先生が来日されました。
お二人は Marketing and Sustainability(持続可能性) を専門としており、今井ゼミの研究テーマとの親和性も高いことから、特別授業を担当してくださいました。

今井ゼミ3、4年生とJeanette 先生(後列右から二番目)、 Casper 先生(後列右から三番目)
学びの内容
講義では、企業のサステナビリティ活動の実態やその課題、過去に問題となったグリーンウォッシングの事例、さらにはデンマークの文化や環境保全の取り組みなど、幅広いテーマが取り扱われました。
国際的な視点を交えた専門性の高い内容であり、短期間ながら非常に濃密な学びの機会となりました。
特に私が面白いと思ったのは、「最近購入した製品の生産から販売までを図に書き起こす」というアクティビティでした。一つの製品を生み出すだけでも多くの工程と物資が必要です。製造から消費までを一方通行で行うのではなく、各段階に再利用や再生利用を組み込むことで、より環境に優しい循環にすることが出来るのです。この一連のサイクルを自分自身で考えてみると、想像以上に難しいと同時に、現在の製品が抱えている課題にも気付かされました。


印象に残ったデンマーク文化:「アウトドアナップ」
特に印象的だったのが、乳幼児をベビーカーに乗せたまま屋外で昼寝させる 「アウトドアナップ」 というデンマークの文化です。保護者が飲食店にいる間など、ベビーカーで寝ている乳幼児を外に置いていく習慣です。
初めて聞いた際には、「寒くないのだろうか」「誘拐されてしまわないのだろうか」と驚きましたが、気温がマイナス10度を下回る日は実施が禁止されていること、そして治安の良さから現在でも一般的に行われていることを知り、文化の違いを強く感じました。
自然環境への信頼や、社会の安全性が日常生活に反映されている点は、日本との大きな違いとして大変興味深いものでした。

日々見かけるという路上に置かれたベビーカーの光景
教育スタイルの違いと学びの新鮮さ
デンマークでは、実務経験を積んだ後に大学教授になることが多い という教育文化も印象的でした。Jannete先生も、Casper先生も、最初のキャリアは企業のマーケティング部門での勤務だったとのこと。その経験を活かして、大学教員に転身されたそうです。それもあるのか、お二人の授業は日本の大学講義というより、企業の方が行う実践的なセミナーに近い雰囲気がありました。講義には、学生が主体的に参加できる工夫が随所に取り入れられ、ただ知識を受け取るだけでなく、自分の意見を発信し、アウトプットする時間が多かったこと が特に新鮮でした。
楽しさと学びが両立した授業体験を通じ、デンマークの教育の魅力を実感することができました。

講義資料の一部抜粋
おわりに
今回の特別授業は、国際的視点からサステナビリティを学ぶ貴重な機会となり、学習内容だけでなく文化や教育スタイルの違いにも多くの気づきがありました。
このような経験も、今井ゼミの特色の一つと言えます。
次回の記事では、11月に行われた3年生のゼミ合宿についてご紹介する予定です。
どうぞご覧ください。