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英語で学ぶグローバル経済の現実

こんにちは。特命教授の今井です。英語で行う「グローバルビジネス特講I」では、Sustainability and Global Developmentをテーマに、フェアトレード、ソーシャルビジネス、マイクロファイナンスなど市民やビジネス主導の持続可能性への取り組みを学んでいます。

第3回目の授業では、コーヒー貿易の現実をイメージするため、Coffee Chain Gameを行いました。これは、学生がチームを組んで、farmers(コーヒー農家), exporters(輸出業者), shippers(輸送業者), roasters(焙煎業者), retailers(小売業者)となり、貿易ゲームを行うことで、一次産品の国際的な流通が抱える課題を学ぶものです。

1杯235円に設定されたコーヒーについて、互いに全く交渉せずに自ら正当と思う対価を主張すると、当然合計額は235円をオーバーします。次に、互いに交渉して235円になるよう取り分をやりくりすると、今度はチームごとの交渉力が如実に現われます。そして最後に実際の取引における取り分を種明かしすると、みな一様に極端な弱肉強食ぶりに驚かされます。

写真は、白熱する交渉の模様と、各チームが提示した金額です。さすが日頃はビジネスを学んでいる学生たち、最初は英語で行っていた交渉も、次第にもどかしくなったのか、「原価は?」「ロットは?」などの日本語が飛び交い臨場感いっぱいです。

さて、授業はこれからが正念場。どうしてこういうことになるのか、単に交渉力の問題だけではなく、為替のこと、中継ぎの多さ、一次産品の安定供給のむずかしさ、国際的なカルテルの問題など、ハーバード大学のケーススタディーを参考に、いろいろな側面から考えていきましょう。まだ訳されていない英語の読み物も多いけど、頑張ってね!

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